【小田急多摩線】子育て世代にやさしい自治体はどこ?

【小田急多摩線】子育て世代にやさしい自治体はどこ?

引越し先を検討する場合、自分の住みたい街の行政サービスが近接する市町村と比較して不足していないか気になりますよね。特に子育て世代の場合、親戚や友人から「●●市はこんな手厚い補助があるよ」と聞かされて、うらやましいなと感じた経験をしたことはありませんか?

住みたいエリアだけれども駅の出口によって市区町村が変わるなんてことはよくあるので、どっちの方が行政サービスが充実しているのかと悩む方も多いと思います。

この記事では、小田急多摩線の新百合ヶ丘駅から唐木田駅までの区間にある4市(川崎市、多摩市、稲城市、八王子市)において、行政サービスの中でも金銭面の負担で差が出る「子育て支援」「学校給食」「水道料金」を中心に比較表にまとめました。

各駅と最寄りの市区町村

登戸駅~百合ヶ丘駅を利用する場合はバスでのアクセスを含めてもほぼ川崎市ですが、新百合ヶ丘駅~町田駅間においては、例えば鶴川駅で北側は町田市・南側は川崎市といったように駅の降りる方向で市区町村が異なっています。

駅名最寄りの市区町村
新百合ヶ丘川崎市麻生区、稲城市
五月台川崎市麻生区、稲城市
栗平川崎市麻生区、稲城市
黒川川崎市麻生区、稲城市
はるひ野川崎市麻生区、稲城市、多摩市
小田急永山多摩市
多摩センター多摩市、八王子市
唐木田多摩市、八王子市

住民税の違いは都市伝説

「●●市は大企業の本社があるから税金が安い」といった話を友人などから聞いたことはありませんか?これは全くの都市伝説みたいな話です。大企業の本社が集まる東京都千代田区やトヨタ自動車本社がある愛知県豊田市、東京ディズニーリゾートがある千葉県浦安市も、ほとんどの都市が住民税の標準税率「県民税6%+市民税4%=10%」です。なお、地域によっては、環境税としてプラス数百円を上乗せするなど、追加で税金を徴収されている場合もありますが、年間で計算すると1万円程度の差に収まりますので、今回の記事では詳細を割愛します。

幼稚園・保育園の費用と児童手当

政府による幼児教育・保育の無償化が2019年10月1日から始まりました。それに伴って、どの市町村に住んでいても補助の内容は同じです。以前は、幼稚園においても公立と私立が混在している地域では差額を助成する制度を自治体によって設けている場合もありましたが、政府制度に移行したため一律支給に変更されました。

幼児教育・保育の無償化(国制度)

幼稚園無料
(月額25,700円まで)
保育所(認定こども園)無料
認可外保育施設月額37,000円まで
※「保育の必要性の認定」を受けた家庭のみ
幼稚園の預かり保育月額11,300円まで
※「保育の必要性の認定」を受けた家庭のみ
出典:内閣府「幼児教育・保育の無償化ホームページ

児童手当(国制度)

対象児童国内に住所を有する中学校終了までの児童(15歳に到達後の最初の年度末まで)
手当月額0~3歳未満:一律15,000円
3歳~小学校終了まで:第1子・第2子 10,000円 | 第3子以降 15,000円
中学生:一律10,000円
所得制限限度額以上:一律5,000円(特別給付)
支払月毎年2月、6月、10月(前月までの4か月分を支払い)
実施主体市区町村(法定受託事務)
※出典:内閣府「児童手当のご案内

さて、前置きが長くなりましが、ここから先が各自治体によって差が出る行政サービスの比較になります。

子どもの医療費助成

川崎市稲城市多摩市八王子市
入院
助成内容保険診療の自己負担額を全て助成
(いずれの自治体も対象は0歳~中学校3年生まで)
所得制限なし
備考薬の容器代、差額ベッド代、健康診査、文書料、予防接種など健康保険のきかないものは対象外
通院
未就学児
0~6歳
保険医療費の自己負担額の全額を助成
(所得制限なし)
保険医療費の自己負担額の全額を助成
(所得制限あり)※0歳児のみ所得制限なし
保険医療費の自己負担額の全額を助成
(所得制限なし)
保険医療費の自己負担額の全額を助成
(所得制限なし)
小学校
1年生~3年生
保険医療費の自己負担額の全額を助成
(所得制限なし)
保険診療の自己負担のうち、200円を超える額を助成。1回の診療につき自己負担200円
(所得制限あり
保険診療の自己負担のうち、200円を超える額を助成。1回の診療につき自己負担200円
(所得制限なし
保険診療の自己負担のうち、200円を超える額を助成。1回の診療につき自己負担200円
(所得制限なし
小学校
4年生~6年生
保険医療費の自己負担額のうち、500円を超える額を助成。1回の診療につき自己負担500円
(所得制限あり
中学生なし
所得制限の条件
(扶養親族等の数/所得制限限度額)
0人:622万円
1人:660万円
2人:698万円
3人:736万円
0人:622万円
1人:660万円
2人:698万円
3人:736万円
なしなし

教育関連

学校給食

川崎市稲城市多摩市八王子市
小学校完全給食
(自校調理方式)
完全給食
(センター方式)
完全給食
(センター方式)
完全給食
(センター方式)
中学校完全給食
(センター方式もしくは共同調理場方式)
完全給食
(センター方式)
完全給食
(センター方式)
一部地域のみセンター方式給食(その他は弁当併用外注給食方式)

公立高校授業料(全日制)

川崎市稲城市多摩市八王子市
神奈川県
入学金:5,650円
年間授業料:118,800円
東京都
入学金:5,650円
年間授業料:118,800円

公共料金(水道料金)

家庭用水道管(呼び径13mm)における2か月ごとの検針料金表を基に、家族3名での一般的な使用量40㎥の場合で比較しました。

2か月ごと検針川崎市稲城市多摩市八王子市
上水道4,642円4,950円4,950円4,950円
下水道4,312円4,136円4,136円4,136円
合計8,954円9,086円9,086円9,086円

生ゴミ処理機購入費用の助成

川崎市稲城市多摩市八王子市
上限金額20,000円10,000円5,000円15,000円
購入金額の助成比率50%50%50%50%

その他のユニークな制度

川崎市稲城市多摩市八王子市
制度内容人生の節目に記念樹を贈呈(希望者のみ)「ゆりかごTAMA応援ギフト」を贈呈「はち☆ベビギフト」を贈呈
申請時期出生、入園(保育園・幼稚園)、入学(小学校)、成人、結婚(銅婚・銀婚・金婚も可)、賀寿(還暦・古希・喜寿・米寿・卒寿・白寿)、新市民(市外からの転入)、住宅の新築妊娠届を提出し、母子健康手帳を受け取り時(多摩市に住民票のある全て妊婦さんが対象)妊婦面談を受けた時(八王子市に住民票のある全て妊婦さんが対象)

まとめ

多摩市と八王子市は、東京都の中では水道料金等の公共料金に差はないものの、子どもの医療助成制度で所得制限を撤廃しているのでこの点はとても嬉しいですね。新宿などの都心にも直通で出られて、かつ、周辺には大きな公園もたくさんあるので子育てには非常に適した場所だと思います。

稲城市と川崎市についても、多摩市・八王子市と比較すると医療費助成で若干劣りますが、小田急本線側の横浜市や町田市と比べるととても充実していますので、いろいろと選択肢を広げて快適な街を見つけてください。


※この記事は各自治体における2020年6月時点の情報です。詳細は、各自治体のホームページでご確認いただきますようお願い申し上げます。

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