流行りの厚底シューズに乗り換えようかなと思いながらも、「ベテランは薄底で走ってなんぼだろ」と心の葛藤がずっとありました。でも、最近は30代の頃のように早いペースで走れなくなったし、厚底のレビューで1kmあたり10~15秒もペースアップしたなんて記事を読むとその魅力にどうしても引かれてしまう。そんな時に、練習用シューズがいい感じにボロボロになってきたので厚底ランニングシューズを試すことを決意。でも、「カーボン入りのシューズは2万円以上と高価だし自分のランニングフォームに合わなかったら痛い出費になるな」と考えていたところ、なんとワークマンがカーボンプレート入りのランニングシューズを出しているではないか!しかも税込2900円の破格!これなら失敗しても損しないので、ワークマンに行って即購入。スピード練習を早速試し履きしてタイムを比較してみました。
なお、結論から先にお伝えしてしまうと、あまりに自分に合っていなかったので練習用にアシックスHYPER SPEED2を追加購入。こちらのインプレッションも合わせて比較してみました。
履き心地のファーストインプレッション
ワークマン アスレシューズハイバウンスオーバードライブ
ソールの厚さ2cmのSKY SENSOR GLIDE4を、しかも1年以上も練習で履き続けてクッション性もなくなり、ペタペタな状態からの履き替えなので、最初の印象はまるで空気の上を歩いているような感じでフワフワしてます。足の指の付け根かたりから前方に向かって傾斜が付けられていて、歩いているだけでも足が自然に前に出て、かつ、プレートの反発も感じることができます。ただ、アッパー素材が薄くて固いナイロンなのが原因かもしれませんが、ホールド感はちゃんとしたマラソンシューズと比較すると劣ってしまうところかなと。2900円という破格なので、靴紐のチープさも含めて妥協できる範囲かなと思います。
アシックス HYPER SPEED2
こちらのソールの厚さはSKY SEONSOR GLIDE4と0.5cmしか変わらず2.5cm、アシックスの厚底シューズは3.5cm(MAGIC SPEED)以上あるのでどちらかというと薄底です。また、カーボンプレートも入っていないためワークマンのような靴自体の反発はありません。履き慣れていることもあるけれど、初めて履いたのに違和感のない足入れとフィット感はさすがはアシックス。しかも、定価でも1万円以下で買えるのだからかなりお得です。
インターバル練習結果(タイム比較)
練習時の条件は、いずれも天気は晴れ、前日に30km弱のペース走を毎回実施して疲労の蓄積具合も同じくらいです。
練習メニュー
- 1000m × 7本(レスト1分)
- 2000m × 3本(レスト3分)
アシックス SKYSENSOR GLIDE 4 | ワークマン ハイバウンス オーバードライブ | アシックス HYPER SPEED 2 | |
【1000m】 1本目 | 3:40 | 3:53 | 3:46 |
2本目 | 3:40 | 3:49 | 3:42 |
3本目 | 3:45 | 3:49 | 3:43 |
4本目 | 3:47 | 3:51 | 3:44 |
5本目 | 3:49 | 3:50 | 3:44 |
6本目 | 3:47 | 3:49 | 3:42 |
7本目 | 3:50 | 3:53 | 3:47 |
【2000m】 1本目 | 7:55 | 8:03 | 7:52 |
2本目 | 7:59 | 7:52 | 7:55 |
3本目 | 7:58 | 8:03 | 8:02 |
ワークマンは厚底の反発力に慣れていない(個人的に合っていない)ということと、靴自体のホールド感の緩さが気になって、結果的にはタイムが伸びずバラツキも多くなってしまいました。自然とスライドが大きくなるので速く走れているような感覚はあるのですが、タイムに表れてこないのでフォームが崩れてブレーキを掛けてしまっていたのかもしれません。靴の反発力をしっかりと使いこなせるようになれば大幅にタイムを伸ばせる気がします。
インターバル練習での使用感
(あくまで私個人の走り方との相性による感想です。)
ワークマン アスレシューズハイバウンスオーバードライブ
やはりファーストインプレッションで感じた”ホールド感”が弱いので、着地した時の不安定さが最後まで気になりました。また、初の厚底シューズということもありますが、地面からの反発力が大き過ぎて膝と背中に疲労が蓄積して、このまま走っていたら故障するという怖さも。。。こんな感じで走っていたので、走りやすいフォームや足の運びが気になってタイムも安定せず。翌日も10kmジョグでゆっくりと走ってみましたが、腸脛靭帯あたりに痛みが出てきてしまったので履くのを断念しました。
カーブなどで横ブレのない直線100mを全力ダッシュしてみたところ、短距離のスパイクのように靴自体の反発力でストライドが大きくなるので、スピードに乗るのがかなり早かったのが印象的です。ワークマンに限らず、厚底の高反発シューズを履きこなせるランナーはかなりのタイムアップを期待できるのではないでしょうか。
アシックス HYPER SPEED2
こちらはファーストインプレッション通り。SKY SENSOR GLIDE4よりも若干厚底なので、薄底シューズのような接地感を感じられないのが残念ですが、1000mを複数本走っても疲労の蓄積が少なかったという印象です。なので、1本ずつのタイムの落ちも緩やかだったのかなと。また、メーカーとしては練習用シューズという位置づけのようですが、FLYTEFOAMというクッション素材によってとても走りやすいので、フルマラソン・サブ3くらいならTARTHERでなくてもこれで十分に狙えるシューズだと思います。
まとめ
カーボンプレート入りの厚底シューズが個人的には走り方に合わないことが2900円の投資で分かったので大満足でした。私以外にも厚底を試したいけれど、値段も高いので躊躇しているという方は多くいらっしゃると思います。そんな方はワークマンのシューズを是非試してみてください。