近年、自家発電による光熱費節約や余剰電力買取などをきっかけとして、戸建ての新築に合わせてソーラーパネル(太陽光発電システム)を設置される方が増えてきています。
一般的なソーラパネルであれば、補助金を受けるための認定条件としてメーカーによる10年以上の長期保証が付いていますが、その保証は初期不良や故障が対象です。そのため火災や台風等の自然災害によって破損した場合は補償の対象にはなりません。
屋根という過酷な環境に設置するので、台風や大雪などの自然災害による破損や故障が心配になると思います。そこで、今回の記事では、自然災害でソーラーパネルが破損した場合に、火災保険で保険金が支払われるのかを解説します。
火災保険なら自然災害による破損が補償される
「風災・雹災・雪災」「物体の飛来」「破損・汚損」といった補償項目に加入しておけば自然災害等でも補償されます。なお、ソーラパネルが屋根などの建物に定着している場合は保険の対象である建物として補償対象になり、後付けした場合は保険金額に太陽光発電システムの購入費用分も保険会社に追加申請してその分の追加保険料を払えば対象になります。
台風の強風で飛んできた屋根瓦で破損するという事例もあるので、火災保険に加入する際は火災だけでなく自然災害も意識して補償項目を選びましょう。
地震や津波の場合は地震保険で補償
地震や地震に伴い発生した津波、火山の噴火によって建物・家財に被害が出た場合には火災保険ではなく、火災保険と同時に加入できる地震保険で補償されます。大規模地震の揺れや火山灰でパネルが割れることも想定されるため、地震保険にも加入しておくことをお勧めします。
なお、損害保険協会の発表では、2011年の東日本大震災以降は、地震保険の加入率が火災保険加入者の7割以上に上昇しています。地震保険に加入する分だけ保険料は高くなりますが、毎年の年末調整で地震保険料控除の対象にもなるので、全体的な補償項目と保険料のバランスの中で加入を検討してみてはいかがでしょうか?