戸建ては真冬になると外にいるよりも寒いんじゃないかというくらいに冷えますよね。マンションは上下左右に別の住居があり自分の専有部分で外気に接している面積が狭いのに対して、戸建ての場合は全面が外と接していることから建物全体が冷えてしまう構造となっています。
戸建ての寒さ対策としてやらなければならないのは、冷たい外気が入ってくる窓と玄関、そして身体が直接触れている床なのです。外からの冷気やすきま風を防ぎ、室内の暖かさをキープすることで暖房効率もアップできます。この記事では、これら3か所の防寒対策によって戸建ての建物全体を暖かく保つ対策方法をご紹介します。
窓
家の中の暖気の約50%は窓から逃げていると言われていますので、他のどの部分を対策するよりも一番効果が感じられるので優先的に対応しましょう。
遮熱カーテン
特殊繊維やコーティングされた生地を使用したカーテンを取り付けることで、冬は室内の暖かい空気を逃がさず、夏は日の熱エネルギーの遮断とエアコンの涼しい空気を逃がさずに快適な室内を保つことができます。
断熱ボード/パネル
冷たい空気は下に溜まるので、窓とカーテンの間に断熱ボードを置く、もしくは、窓ガラス事態にパネルやシートを直接貼ることで冷たい空気が室内に入ってくるのを防ぎます。特に掃き出し窓に設置すると効果が高いでしょう。窓枠サイズに合わせてハサミなどで自由にカットできるタイプが多く、なおかつ値段も2,000円以下の製品でも十分威力を発揮するのも特徴です。また、真冬以外は撤去できるので春や夏の見栄えも心配ありません。デメリットは、窓の直貼りタイプは外観が気になることと、端の部分に結露して汚れが付着すること、剝がした後にシートの外側の汚れが跡になって残ってしまうことです。
窓ガラスに断熱フィルムを貼る
窓ガラス用の断熱フィルムは標準的な透明の他に、すりガラス風の半透明のものやイラストが付いたものものなど、様々な製品が販売されています。また、複層ガラスやペアガラスなどでも断熱フィルムを貼ることによる効果はあるとメーカーホームページには記載されています。ただし、色付きのフィルムや熱を吸収するタイプのガラスフィルムを貼ってしまうと、熱が逃げづらくなりガラスが熱割れする可能性があると記載されているので、複層ガラスに貼れるフィルムを選んで施工するように気を付けてください。
玄関
玄関は窓と同じくドアが外に面していることと、ドア自体がアルミなどの金属製で熱伝導率が高く冷えやすいこと、土間部分の床も石材やタイルで冷たくなることなどから対策することで室内の温度が大きく変わります。なお、シックハウス対策で24時間換気が義務付けられているため、室内の各部屋のドアはドア下に空間があり廊下の空気が流れ込むよう作られており、換気と合わせて冷たい空気も入ってきてしまうので玄関の対策はとても重要です。
隙間テープ
最も簡単かつ安上がりに対策できる方法です。玄関ドアは絶えず隙間風が入り込んでくるので、外枠部分にモヘア(ブラシのように毛が付いたもの)やウレタンフォーム製の隙間テープを貼るだけ。価格も500円~1,000円程度で、目立たず、貼るだけの簡単施工です。また、隙間からの虫の侵入や防音といった効果もあるので是非お試しください。
玄関カーテン
玄関と廊下の間仕切りの役割としてカーテンを設置することで玄関の冷たい空気が部屋に流れ込むのを防ぎます。玄関ドアのすぐ内側に取り付けるタイプもありますが、見栄えや出入りの際に邪魔になるので玄関ホール側に付けることをお勧めします。
玄関に断熱性の高いカーテンを取り付ける場合は、床すれすれもしくは接地しているくらいの長さにすることで、下の冷たい空気がなるべく入り込まないようになります。
床
床下は湿気がこもることによる床材の腐食やカビの発生、シロアリの繁殖を防ぐために常に空気が流れ込む構造になっています。そのため、冬は床下の冷たい空気にフローリングが冷やされて部屋全体が寒くなります。また、直接触れるので、体が底冷えしたり、霜焼けの原因にもなります。
カーペット等を敷く
フローリングが無垢材の場合は木の中に空気が含まれているので床下の温度が伝わりづらくなりますが、集成材は複数の木材を集めて圧縮することで強度を出しているため硬く熱が伝わりやすい性質があります。床暖房の追加工事や断熱材を変えると非常に高い費用が掛かり、かつ、真冬の数か月間のためだけと考えると高い買い物になってしまうのではないでしょうか。なので、フローリングの上にカーペットやコルク材のジョイントマットを敷くのが最適な方法です。